東電が原発停止のせいで大赤字は嘘です。ざっくり計算したら628.7億円。




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東電がきちんと情報をださないので、ざっくり考えたいと思います。

単純化の為、出資先の原子力発電所の停止、出力の差異など除きます。

気が向いたら、期ズレの計算をしたいと思います(もっとコストの増加が低下します


東電の業績予想は6000億円の赤字なので、再稼動停止による赤字拡大が主因ではなく、

地震で壊れた事・賠償が巨額な事が理由です。


結論から言うと再稼動停止コストの増加は、628.7億円です。
福島第二も強引に含めるとコストの増加は、2305.3億円。


ある意味、当然ですよね。

東京電力HP 業績予想 最終更新日:2011年11月4日

2012年3月期業績予想

連結業績

年度

売 上 高営業利益経常利益当期純利益1株 あたり
当期純利益
2012年3月期
第2四半期決算
発表時点
(2011年11月4日)
億円
53,150
億円
△3,050
億円
△4,000
億円
△6,000
円 銭
△374.41




ざっくりと損益の構造




1.利益=売上-コスト燃料費+人件費+固定費+福島原発爆発関連など)

2.燃料費=(原発の停止+もともとの火力発電コスト)

3.原発の停止=(再稼動が困難そもそも動かせるもの




福島原子力発電所+柏崎刈羽



全部の原発 17基=福島第一原発6基+福島第二原発4基+柏崎刈羽7基

再稼動が困難=福島第一原発1~6号機+柏崎刈羽3基(中越地震)停止中。


そもそも動かせるもの=福島第二原発4基(?)+柏崎刈羽4基




稼動停止の時期





再稼動停止=福島第二原発4基+柏崎刈羽4基

福島第二原発4基=3.11~→4月~3月

柏崎刈羽4基
・1号機、7号機→8月から定期検査→8月~3月
・5号機→1月25日に運転停止→2月~3月
・6号機→3月下旬→ほぼゼロ

稼動停止月数66ヶ月=福島第二原発12×4+柏崎刈羽(8×2+2)

福島第二原発を点検や改善のため動かせないとすると、18ヶ月



柏崎刈羽5号機停止、3月中に全基停止も(2012年1月26日  読売新聞)



定期検査のため、東京電力柏崎刈羽原子力発電所5号機(110万キロ・ワット)が25日に運転を停止したことで、柏崎刈羽原発で稼働しているのは6号機のみとなる。6号機も3月下旬には定期検査で止まる予定だが、福島第一原発の事故を受け、泉田知事らから再稼働には慎重な声が多く、残りの原発の再稼働の見通しは立たない。2007年の中越沖地震以来の全基停止の可能性が高まっている。

現在、柏崎刈羽原発では、2~4号機が中越沖地震の影響で現在も停止中。2、4号機は耐震強化が終わらず、3号機は複数の機器を組み合わせて作動状況を調べる試験が中断したままだ。1、7号機は昨年8月に定期検査に入り、16日に再稼働に向けてストレステストの1次評価を提出したばかりで、今後国が結果を審議するには数か月かかる。




泊原発の原発停止コスト概算


1号機→4月~12月・・・9ヶ月停止
2号機→8月~12月・・・5ヶ月停止

14ヶ月=489億円の燃料費増加

日経電子版で削られてた箇所。日経新聞1月27日11面

 一方で泊原発は1号機が11年4月2号機が8月に定期検査入り。再稼動できなかったことで燃料費が約500億円増え・・・



北電、今期は最終赤字へ 原発停止で燃料費が重荷 日経 2012/1/27 6:02



 北電が26日発表した11年4~12月期連結決算は、最終損益が133億円の赤字(前年同期は82億円の黒字)だった。泊原発不稼働の影響で火力など他の電源に頼ったため、燃料費が489億円の上乗せとなった計算。



泊原発から東電の原発停止コスト概算




14ヶ月=489億円の燃料費増加



1.福島第二原発を含める



稼動停止月数66ヶ月=福島第二原発12×4+柏崎刈羽(8×2+2)



原発停止コスト2305.3億円=489×66÷14




稼動停止月数66ヶ月=福島第二原発12×4+柏崎刈羽(8×2+2)




2.福島第二原発を含めない


原発停止コスト628.7億円=489×18÷14







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4 件のコメント:

morecleanenergy さんのコメント...

ざっと拝見しましたが、東電の収益源の大きな原因は、実は費用増ではなく売上減ではないですか? 11月発表の第2四半期決算資料を見ると、PDFのP7、「2012年3月期第2四半期業績」をご覧下さい。これは第1、第2四半期の合計額ですが、マイナス要因で額が大きい順に並べますと、賠償費8909億円、電気料収入減2188億円、燃料費増2109億円、原発停止維持・火力復旧費1846億円です。賠負担維持のために政府からの賠償交付金は5436億円プラスになっていることを考えると、実は電気料の収入源がすごく大きいのでは、と思っています。

port さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
port さんのコメント...

>morecleanenergy さん。

ご意見、深謝です。仰る通り、私も売上減と考えています。
この資料面白いですね。別途、考えたいと思います。

実は、販売量と単価上昇の遅れで、苦境を迎えているという趣旨で(2)を考えました。
概算ですが、販売量の減少が年間の実績で10%の予想になっています。

東電が原発停止のせいで大赤字は嘘です(2)。節電と値上げの期ズレ。
http://portirland.blogspot.com/2012/01/blog-post_28.html

morecleanenergyさんの仰った内容を追記させて戴きます。

port さんのコメント...

>morecleanenergy さん。
あっ!

売り上げ増加すると同時に燃料費増加しますけど、どうなりますかね?

原価の明細が、荒いので凄い気になるアプローチです(><)

最近の記事も是非どうぞ