200キロ以上離れた村で、84パーセント以上の子どもたちに不整脈>(動画)ベラルーシ放射線安全研究所(ベルラド研究所)ネステレンコ氏、文字起こし




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重要なので、掲載。動画は消されていましたが、別の場所から拾ってきました。
動画1の冒頭。突然鼻血が吹き出てきたと言っているのも少し気になりました。




ワシリー・ボリソヴィチ・ネステレンコ(ベラルーシ語: Васі́ль Бары́савіч Несьцярэ́нка、1934年12月2日 - 2008年8月25日 )は、ベラルーシの物理学者
経歴・人物 [編集]

ウクライナ東部ルハーンシク州uk:Красний Кут (смт)出身。1958年、バウマンモスクワ州立工科大学(ru:Московский государственный технический университет имени Н. Э. Баумана)卒業。
1977年-1987年、ベラルーシ科学アカデミー(be:Нацыянальная акадэмія навук Беларусі)の核エネルギー研究所で所長を務めた。1980年-1985年、ベラルーシ最高会議代議員。
1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故後、政府当局に対抗して、住民の健康被害の防止に努めた。事故の実態調査をしようとすると、圧力がかけられ脅迫を受け、研究所の放射線モニタリング装置が没収されたこともあったという[1]。1990年、民間のベラルーシ放射線安全研究所(ベルラド研究所、fr:Belrad)を設立、終生所長として放射能被害防止のための活動を続けた[2]。
2007年、ロシアの生物学者アレクセイ・ヤブロコフ、ベルラド研究所所員アレクセイ・ネステレンコ(Alexey V. Nesterenko、現所長)とともに、英語文献や、ロシア、ウクライナ、ベラルーシなどスラブ系の諸言語の記録や文献をもとに報告書『チェルノブイリ――大惨事が人びとと環境におよぼした影響』をまとめ、同事故による死者数は1986年から2004年の間で少なくとも98万5000人に達するとの推計を発表した[3]。


□チェルノブイリ原発事故その10年後 2_3 8:15~









こんにちは。DESIGN720.comというサイトにリソースを割いていたため、こちらは久しぶりの更新になります。スイスのTSIが1998年に制作し、過去にNHK BS1で放送された「チェルノブイリ原発事故その10年後」を見ていたら、今般の原発問題で色いろと話題になっている食品汚染について、驚くべきデータが語られていたので、原子力物理学者ワシーリー・ネステレンコ教授のパートを書き起こしました。






(原子力物理学者ワシーリー・ネステレンコ@ベラルーシ)
原発を保有している国々は、チェルノブイリの事故から何の教訓も得なかったように思えます。ベラルーシ共和国の人口はおよそ1000万。その四分の一はチェルノブイリの周辺地域に住んでいます。しかも子どもが50万人もいるんです。事故からもう10年以上経つのに、そういう人々の安全はいまだに確保されていません。そんなテクノロジーが存在していいものでしょうか。
あの事故の後、私は西側諸国の原発を見学しました。しかし彼らは、「あなたの国の原発と違って、我が国の施設は極めて安全です」と言うばかりでした。そして万が一のときの安全対策も、半径20、30キロの距離でしか考えられていませんでした。200キロ以上離れていてもまだ危険だというのに。


(ナレーション)
ネステレンコ教授はチェルノブイリ事故の直後から被害の拡大を少しでも抑えようと努力してきました。そして1990年から93年にかけてベラルーシ、ウクライナ、ロシアの三ヶ国にまたがる専門家独立委員会を組織しました。独立委員会は独自に調査を進め人々の受けた被害が国際原子力機関の公式発表より大きなものであることを訴えています。


(ネステレンコ)
チェルノブイリに隣接した地域から取れる作物は今後数十年間汚染されたままでしょう。ベラルーシには甲状腺ガンに侵された子どもが驚くほどたくさんいます。事故から10年以上もの間、放射線に汚染された食べ物を摂り続けているせいで、住民の免疫力は著しく低下しています。さまざまな感染症に対し、とても弱い状態になっているんです。私はそれを核によるエイズと呼んでいます。


(ナレーション)
ネステレンコは最も汚染のひどい地域にいくつもの食料放射線管理センターを設置。地元の医師や教師たちに専門知識を伝え、特に子どもたちの身を汚染から守るよう働きかけてきました。しかしそのような施設の多くは財政的な事情から閉鎖に追い込まれました。わずかに存続しているものもヨーロッパのNGOから受けている資金援助が頼りです。アイルランドから寄贈された救急車に乗り、放射線の量を測定する機器をたずさえて、ネステレンコは汚染地域を巡回しています。人体の汚染状況を調査し、改善するためです。


(ネステレンコ)
残念なことに多くの子どもたちの身体が今も放射能にむしばまれています。例えば事故現場から200キロ以上離れた村でも、子どもたちのうち23パーセントが白内障にかかったり、失明したりしています。その村では84パーセント以上の子どもたちに不整脈が見られました。まるで心筋梗塞の予備軍です。というより、すでに多くの若者が心筋梗塞にかかっているような状況です。
およそ80パーセントの子どもが、胃炎や潰瘍を患っています。特にひどいのは12歳から15歳の子どもたちです。胃の粘膜が萎縮し、まるで70過ぎの老人のようになっています。つまり放射線の影響を受けた子どもたちは、命の炎を急速に燃やし尽くし、将来病気になることが確定しているんです。
私自身、同じような状況にあります。体内でいくつかの酵素を作る能力が失われてしまったので、食べられるものがごく僅かしかありません。もう慣れてしまいましたけどねえ。科学者の放射線被曝許容量は、一般市民の十倍とされています。いろいろな自衛手段を知っているためです。普通の人より健康で、放射線に強いからじゃありません。


(画面が切り替わり診療所のような場所)
ネ「魚は調べたんですか?」
父「他の人に食べてもいいと言われましたけど…」
ネ「子どもは1キロあたり37ベクレル以上の放射能を含んだものを食べてはいけません。これは70ベクレルもありますよあなたは釣りを?」
父「はい。趣味で」
ネ「なるほど、それで合点がいきました。とにかく子どもに与えてはダメです」
父「子どもたちはそんなにたくさん食べてませんよ。ただ私が食べていると、ねだるのでちょっと味見させているだけです」


(ネステレンコ)
私たちはペクチンをベースにした新しい薬(※ビタペクト2(Vitapect-2)のことか?)を見つけました。ウクライナで製造されているものです。水に溶ける錠剤で、大人でも子どもでも、これを一ヶ月間服用すれば、30%から40%の放射性元素を体外に排出できると言われています。


ネ「以前の数値はどれくらいだった? 1キロ当たり471ベクレルもあったんだね。マリーナ、錠剤はちゃんと飲んでる?」
娘「はい」
ネ「どのぐらい?」
娘「あと3錠しか残ってません」
ネ「ちゃんと飲んでるようだね。私のポケットの中に少しあるから、それを持っていきなさい。ずっと飲み続けるんだよ。それにしてもなぜこんなに数値が高いんだろう。最近、森に生えているキノコを食べたりしなかった?」
娘「食べてません」
ネ「じゃあ、干しキノコのスープを食べたことは?」
娘「もう干しキノコはありません」
ネ「他に何か野生のものを食べたことは? 例えば野ウサギとか」
娘「食べてません」
助手「前にあった干しキノコを全部食べたんでは?
ネ「前は干しキノコが?
娘「ありました
ネ「沢山あったんだね。それをいつ食べた?」
娘「四月ごろです」
ネ「四月に。そのせいか。マリーナ、君は今15歳、それとも16かな?」
娘「16です」
ネ「いいかい、マリーナ。君の歳だと、四月に食べたキノコの放射能を半分排出するのに八月の末までかかるんだよ。半分排出するだけで、三ヶ月以上かかるんだ。安全なレベルに達するには、この先ずっと汚染されてないものだけ食べ続けても一年はかかる。このまま放射性物質を体内に蓄積していると、健康に取り返しのつかない悪影響に及ぼすことになるよ」
助「現在のマリーナの数値ですが、セシウムが301ベクレル。ですから170ポイントも下がっています
ネ「それは素晴らしい。あと三ヶ月下がってくれればいいんだが。さあ、今日はこれで終わりだ。健康には十分、気をつけてね」


(マリーナが去った後にネステレンコの呟き)
あの子は、家族に何か問題があるようだね。気をつけた方がいい。


(ネステレンコ)
子どもたちに錠剤を出し始めてから、二十日が過ぎました。一日に二回ずつ飲んでもらっています。多くの子どもが放射性物質を30%以上排出しました。一人だけですが完全に輩出してしまった子さえいます。子どもたちは最低でも年に一回は検査を受けるべきです。そして汚染地域に住んでいる子どもたちには年に三、四回この薬を与える必要があります。その場合の費用は、一人年間で28ドルになります。


(ナレーション)
一人の子どもを救うのに必要な費用は、一年にわずか28ドル。しかしそれを必要とする子は、ベラルーシだけでも50万人います。結果的には大きな金額となってしまうため、ネステレンコの計画が実現する目処はまだ立っていません。

□チェルノブイリ原発事故その10年後











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