日本では、石油火力の新設が禁じられていたため、割合が大きく低下している(70%以上→10%以下)。石油危機の電力への影響は小さい。


日本の石油火力の比率は、オイルショック以降、大きく低下しています。
簡単な図説と、説明です。
火力で言えばLNG火力や石炭火力がありますが、どちらも全世界に炭鉱やガス田があります。何でもイラン危機に結びつけるのは幻想です(わざわざ、そんな場所で大量に買う、電力会社や経済産業省の役人が無能です)。

総合商社・帝石・ガス会社も権益いっぱいありますしね。
電力会社が無理なら、頼めばいいのに。


高い値段で天然ガスを買ったのも、以下のどれかの理由でしょう。

(1)総括原価方式ということで、やる気がなかった
(2)火力は高いと見せたかった
(3)原発稼動させる気で、単年度の契約にした



火力発電所(かりょくはつでんしょ)とは、石炭、石油、天然ガスなどを燃料とする火力発電による発電設備がある発電所を指す。

石油火力発電所の新設禁止

第二次石油危機の発生を受けて、1979年5月に行われた第3回国際エネルギー機関(IEA)閣僚理事会において、「石炭利用拡大に関するIEA宣言」の採択が行われた。この宣言には石油火力発電所の新設禁止が盛りこまれていたため、それ以降日本でも原則として石油(原油)火力発電所を新設することが出来なくなった。そのため、現在建設される火力発電所は、石炭やLNG、あるいはそれらの混合等となっている。
そしてそれ以前に建設されていた石油火力発電所も、石炭またはLNG火力発電への転換が促進された[1]。2010年時点で日本の発電電力量比率は火力発電全体で64%(内訳はLNG28.3%、石炭25.2%に対して石油は10.3%)となっている[2]。
さらに2011年3月の福島第一原子力発電所事故によって、原子力発電所は定期検査後の再稼動がしづらい状況になっているため、原子力発電の不足を補うために休止中の石油火力発電所を復活させて石油(原油)やLNGの輸入量を増大させており、全発電量に占める火力発電の割合は75%以上に増えている。


確認すると、火力発電所のなかで石油火力単独の発電所の占める出力の割合は、低いです。混合型は、おそらくどれでも発電ができるのでしょう。

3社を抜粋しましたが、関西電力は、石油火力発電の割合がやや高いように感じます。LNG火力に関しては、千葉のように改造すれば出力が上がるものがありそうですね。

企業の自家発電は、そもそも、あまりにコスト高いと動かないのし、施設の数が多いので割愛しました。




東京電力 [編集]

25箇所、3,869万6,000kW
発電所名 使用燃料 総出力 所在地
広野火力発電所 重油、原油、石炭 380万kW 福島県双葉郡広野町
常陸那珂火力発電所 石炭 100万kW 茨城県那珂郡東海村
鹿島火力発電所 重油、原油 440万kW 茨城県神栖市
千葉火力発電所 LNG 288万kW 千葉県千葉市中央区
五井火力発電所 LNG 188.6万kW 千葉県市原市
姉崎火力発電所 LNG、NGL、LPG、重油、原油 360万kW 千葉県市原市
袖ケ浦火力発電所 LNG 360万kW 千葉県袖ヶ浦市
富津火力発電所 LNG 504万kW 千葉県富津市
品川火力発電所 都市ガス 114万kW 東京都品川区東品川
大井火力発電所 原油 105万kW 東京都品川区八潮
川崎火力発電所 LNG 150万kW 神奈川県川崎市川崎区
東扇島火力発電所 LNG 200万kW 神奈川県川崎市川崎区
横浜火力発電所 LNG、NGL、重油、原油 332.5万kW 神奈川県横浜市鶴見区
南横浜火力発電所 LNG 115万kW 神奈川県横浜市磯子区
横須賀火力発電所 重油、原油、軽油、都市ガス 227.4万kW 神奈川県横須賀市

関連会社運営 [編集]
発電所名 使用燃料 総出力 所在地 運営会社
新地発電所* 石炭 200万kW 福島県相馬郡新地町 相馬共同火力発電
勿来発電所* 石炭、重油、炭化燃料 162.5万kW 福島県いわき市 常磐共同火力
鹿島共同発電所 副生ガス、重油 140万kW 茨城県鹿嶋市 鹿島共同火力
君津共同発電所 副生ガス、重油 121.2万kW 千葉県君津市 君津共同火力
* 新地発電所、勿来発電所は東北電力、東京電力双方に送電を行っている。


中部電力 [編集]

11箇所(建設中1箇所)、2,396万9,400kW
発電所名 使用燃料 総出力 所在地
知多火力発電所 LNG、重油、原油 396.6万kW 愛知県知多市
渥美火力発電所 重油、原油 190万kW 愛知県田原市
西名古屋火力発電所 重油、原油、ナフサ 119万kW 愛知県海部郡飛島村
碧南火力発電所 石炭 410万kW 愛知県碧南市
新名古屋火力発電所 LNG 305.8万kW 愛知県名古屋市港区
知多第二火力発電所 LNG 170.8万kW 愛知県知多市
武豊火力発電所 重油、原油 112.5万kW 愛知県知多郡武豊町
川越火力発電所 LNG 480.2万kW 三重県三重郡川越町
尾鷲三田火力発電所 重油、原油、ナフサ 87.5万kW 三重県尾鷲市
四日市火力発電所 LNG、LPG 124.5万kW 三重県四日市市
上越火力発電所(建設中) LNG kW 新潟県上越市
神島発電所 重油 400kW 三重県鳥羽市


関西電力 [編集]


12箇所、1,690万7,000kW
発電所名 使用燃料 総出力 所在地
宮津エネルギー研究所 重油、原油 75万kW 京都府宮津市
舞鶴発電所 石炭 180万kW 京都府舞鶴市
南港発電所 LNG 180万kW 大阪府大阪市住之江区
堺港発電所 LNG 200万kW 大阪府堺市西区
多奈川第二発電所 重油、原油 120万kW 大阪府泉南郡岬町
関西国際空港エネルギーセンター 都市ガス、灯油 4万kW 大阪府泉南郡田尻町
姫路第一発電所 LNG 144.2万kW 兵庫県姫路市飾磨区
姫路第二発電所 LNG 165万kW 兵庫県姫路市飾磨区
相生発電所 重油、原油 112.5万kW 兵庫県相生市
赤穂発電所 重油、原油 120万kW 兵庫県赤穂市
海南発電所 重油、原油 210万kW 和歌山県海南市
御坊発電所 重油、原油 180万kW 和歌山県御坊市


関連会社運営 [編集]
発電所名 使用燃料 総出力 所在地 運営会社
和歌山共同発電所 副生ガス、重油 30.6万kW 和歌山県和歌山市



電源開発 [編集]

7箇所、781万2,000kW
発電所名 使用燃料 総出力 所在地
磯子火力発電所 石炭 120万kW 神奈川県横浜市磯子区
高砂火力発電所 石炭 50万kW 兵庫県高砂市
竹原火力発電所 石炭 130万kW 広島県竹原市
橘湾火力発電所 石炭 210万kW 徳島県阿南市
松島火力発電所 石炭 100万kW 長崎県西海市松島
松浦火力発電所 石炭 200万kW 長崎県松浦市
石川石炭火力発電所 石炭 31.2万kW 沖縄県うるま市

関連記事・:


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

へえ、そうなんですか知りませんでした。
上に表示された、関電の発電所の内、以下の3ヶ所、合計240万kwが、理由の説明なく停止中です。
このうち、今日、海南発電所 の停止中の、45万kwが8月から稼働するように準備中との報道あり。
和歌山県の要請に応じたとのことです。

宮津エネルギー研究所 重油、原油 75万kW 京都府宮津市
多奈川第二発電所 重油、原油 120万kW 大阪府泉南郡岬町
海南発電所 重油、原油 45万kwが停止中(210万kW) 和歌山県海南市

この火力、240万kwは、再稼働キャンペーン中の大飯原発236万kwと同じ容量です。
原発再稼働のために、火力を停止していると言われても仕方がないですね。

●それから、水力発電、揚水発電も、510万kwも少なく計上されてます。(こういう隠蔽が多すぎる)
●さらに、関電は、太陽光発電が個人家庭も含めて55万kwもあるのに、計上してるのは、4.8万kwです。(これも重大な隠蔽行為ですね。)
●さらに、融通というのもあるのに低く計上している。
原発再稼働のために、少なく計上していると言われても仕方がないですね。

port さんのコメント...

>匿名さん。
細かい数字による分析深謝です(^^)
民主党の川内さんなどが、細かい分析に取り組んでますね。

まぁ関電はやる気ないですよね。
経済産業省も監督官庁なので、わざとでしょう。

匿名さんのように、意識が高いかつ聡明な方がネットでは多いのに、いい加減、隠すのは止めて欲しいですよね。テレビ世代向けなのでしょうが。

最近の記事も是非どうぞ