(メモ)小出裕章氏が、見ず知らずの人に丁寧に回答したメール。東日本大震災、3.11直後に原発の状況について回答。


ジャック・どんどん さんに教えて頂きました(これも、許可をもらっています)。発災初期に、小出先生(文中:ある原子力研究者)が見ず知らずの方への真摯な回答、ならびに、投稿されたジャック・どんどん さんに感謝の意を表したいと思います。

投稿者 ジャック・どんどん 日時 2011 年 3 月 12 日 22:21:39: V/iHBd5bUIubc

政府の発表も、後手後手で福島原発の状況が正確に把握できない。
テレビなどでも、資料映像ばかりでライブの原発の映像がみれない。
原子炉が緊急停止したが、冷却装置が稼働せず、これはヤバいと直感したが、
だれに聞いたらよいかわからず、思いあまって信頼できる研究者氏にいきなり初めてのメールを出してしまった。

この方は、大学の実験炉を稼働させて30年以上原子力をされているベテラン研究者だ。
研究者氏のことは、著書や講演などでその人柄を知っているが、まったく見知らぬ一市民からのメールを受けてくれるだろうか。小生も直接お会いしたこともなければ、お話したこともない。

思いあまった私は、研究者氏の忙しさも構わず厚かましくも、研究機関で公表されているメールアドレスにメールを出してしまい、後でこんな緊急事態にメールして時間をとらせてしまったことを後悔した。

以下に、小生が厚かましくも出したメールを紹介する。

「はじめまして、奈良県在住の◯◯と申します。緊急時に申し訳ありません。地震による被害が、政府の公式発表では後手にまわっているようで、正確な情報が伝わりません。
実際地震による原発の被害はどの程度なのか、わかるでしょうか?新聞でも原発関係の記事やコメントがのっていません。関東に弟がいるのですが、どう対応してよいのか当惑しております。
緊急時のところ申し訳ございません。」


どこの馬の骨ともわからん一市民に、メールの返事があろうとは思わなかったが(緊急時に携帯メールで、後悔したぐらいだ)、ありがたいことに半時間もたたない内に返信メールをいただいた。

以下に紹介する。

「メール、頂きました。
現在は炉心のメルトダウンにいたるかどうかの瀬戸際です。
電源が回復しない限り炉心が溶けるのは必然です。
早く電源を回復し、原子炉内に水を入れられるようになって欲しいです。
私の家族も関東にいますが、すぐに行動を起こす必要はないと思います。
ただ、メルトダウンし、風下に巻き込まれそうであれば、早目に逃げなければいけません。
ニュースを注意深く聞いていてください。
取り急ぎご返事しますが、現在大変慌しく過ごしていて、今後のご返事はできないと思います。
2011/3/11 」


メールを出したのが、今日のお昼休み。冷却装置の電源が確保できたのか?という頃だ。
半時間経たないうちに返信メール。「まさか」、この誠実さに泣けてきた。

夕方には冷却装置の電源回復して、窮地を出しているのか?
残念ながら、仕事終わって夕方のテレビを見たら、なんと水蒸気爆発か、巨大な白煙あげているではないか。
小生と研究者氏の希望むなしく、冷却装置は稼働しなかったみたいだ。メルトダウンは大丈夫なのか?

枝野長官の説明はまったく信用できない。原発建屋がぶっとんで、原子炉格納器はまったく無事であるとはどういうことなのだろう?

たった今、原子力資料室のライブも見たが、1号機だけでなく、残りの4機も炉心自動停止で冷却装置が働いている様子はなく、1号機と同じ過程(炉心溶融)が進んでいるのはないかと危惧している、と田中三彦氏も指摘。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

昨日はどうもありがとう、楽しかったです。

port さんのコメント...

>匿名さん。
こんにちは。
こちらこそ、有意義な時間を頂きました(^^)

ありがとうございます。

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