放射性物質が40日で地球一周の報道。NHKと読売新聞の報道比較。直近の降下量は、依然として規則性不明。




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2つの新聞が放射性物質が40日周期で増減と報道しています。
NHKと読売新聞ですが、なぜが見出しが全く違います。ちょっと中身を見てみましょう。

福島大学には、渡邊明教授と渡辺明副学長がいて、どちらも気象学をやっていて、同じ日の学会で発表だったということなのでしょうか・・・そうなのかな?少し混乱しました。

【見出し】
○NHK    放射性物質40日で地球1周

○読売新聞 大気中のセシウム、40日周期で増加…原因不明

見出しを確認すると、明らかに違います。
では、誰が発表したのか確認しましょう。


【発表者】
○NHK    福島大学 渡邊明教授の研究グループ


○読売新聞 福島大学 渡辺明教授


名前が違いますね。福島大学のHPを確認。もう1人いるのでしょうか?

・渡邊明教授HP

・渡辺明副学長 読売 予備

研究グループかどうかが違いますね。
これは、NHKは調査したチームを、読売新聞は論文を発表した人を報道したと言うことでしょうか?

それとも別人でしょうか?

【中身】

○NHK   
・大気中の放射性物質の濃度。
・40日間かけて地球を1周、世界中に広がった可能性が高い。

○読売新聞
・放射性セシウムの降下量。
・約40日周期で高くなる傾向がある。

<発表の場所>

○NHK    茨城県で開かれている日本気象学会で29日、発表されます
(報道時点で学会では未発表)

○読売新聞 29日に開かれた日本気象学会春季大会で発表


同じ報道でもまったく違いますね。
報道の切り口が違うと言えばそれまでですが、やや違和感を感じます。

別人なのでしょうか?

では、実際どうかと言うと下記のようになります。

<管理人の過去のトピック>


上記は、放射性物質降下量ですが、報道を確認すると大気中の濃度となっています。
下記は、2012年1月~3月についての福島県の放射性物質の降下量です。必ずしも40日周期ではありません。

つまり、大気中の濃度は40日周期であるが、降下している量は確認できなかったということが、NHKと読売新聞の報道が異なった点でしょうか?

仮に地球1周してきたとすると、千葉や東京で観測されているので、その西の神奈川・山梨・長野など、各地で検出されているのではないでしょうか?

そう考えると、NHKも読売新聞の見出しも間違っていないのかもしれません。

補足)福島県については、(管理人は)下記の増減に規則性が発見できないため、世界一周とは別の要因が大きく働いている可能性が高いと管理人は考えています。

10ヵ月後に85%減少とありますが、突然飛びぬけて増加している日があるからです。

管理人は、世界一周して回ってきたセシウムが全てならば、他県(西側)でもっと観測されているでしょうから、福島原発から依然して漏れたものが降下しているのではないかと、管理人は疑っています。














5月29日 4時30分 NHK


東京電力福島第一原発の事故で、大気に拡散した放射性物質が、およそ40日間かけて地球を1周し、世界中に広がった可能性が高いことが、福島大学の研究グループの調査で分かりました。


気象学が専門の福島大学の渡邊明教授の研究グループは、原発事故のおよそ2か月後の去年5月から福島市の大学の屋上で、大気中の放射性物質について毎日、調査を行いました。
ことし4月までの調査結果によりますと、調査開始からの1か月間の大気中の放射性物質の濃度は1立方メートル当たり平均で0.0048ベクレルでしたが、およそ10か月後のことし3月では、およそ0.0007ベクレルで85%程度減少したということです。また、全体的には濃度が下がっている一方、40日周期で増加と減少を繰り返していることが分かったということです。
研究グループは、拡散した放射性物質が大気と共におよそ40日間をかけて地球を1周し、世界各地の地上にちりなどと共に落ちるなどして、徐々に減少している可能性が高いとしています。
渡邊教授は「放射性物質が世界中にどう拡散し、それぞれの国にどのように影響するのかを明らかにできる可能性がある」と話しています。
この調査結果は茨城県で開かれている日本気象学会で29日、発表されます。



(2012年5月29日20時44分  読売新聞)


 福島県内の大気中の放射性セシウム降下量と濃度が約40日周期で高くなる傾向があることが、福島大の渡辺明教授(気象学)の調査でわかった。




 茨城県つくば市で29日に開かれた日本気象学会春季大会で発表された。渡辺教授は「放射性物質がもともと大気中を固まりで動いているのか、大気の運動として放射性物質が固まる仕組みがあるのかなど、現時点ではわからない」としている。


 渡辺教授は、福島県が昨年3月から今年4月まで、原子力センター福島支所(福島市方木田)で計測した放射性セシウム降下量のデータについて解析した。


 その結果、時間の経過とともに数値自体は下がっているが、東京電力福島第一原発からの風向きなどにかかわらず、平均値より高い数値がほぼ40日ごとに規則的に見られた。特に今年1月以降は傾向が顕著だったという。



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