原発コストが高い 海外で廃炉決定

アメリカで原発が廃炉になりましたが、理由はコストが高いことが要因です。天然ガス価格が値下がりしており、原発は、安全性だけでなく、経済的な優位性も失われてきていますね。




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ウィスコンシン州の原発廃炉

2012年 10月 23日 13:25 JST
[22日 ロイター] 米電力大手ドミニオン・リソーシズ(D.N: 株価, 企業情報, レポート)は来年、米ウィスコンシン州にあるキウォーニー原子力発電所を閉鎖する。

アメリカで原発の廃炉が決まりました。
場所については、上記ご参照。五大湖のミシガン湖に面した場所にあります。

冷却水は、湖から採取していたのでしょうかね。


シェールガスの増産 コスト競争力が低下

米国のシェールガス生産が急増し、価格が下落したことで、石炭火力発電所の閉鎖に続き、原子力業界にも影響が出始めている。より小規模で使用年数がより長いキウォーニー原発が最初の標的となった。

天然ガスとの競争に敗れて閉鎖に追い込まれる原発が今後さらに増えるとの見方が出ている。

シェールガス生産により、ガス価格が低下。
  ↓
ガス発電所の発電単価下落
  ↓
ガスを除く発電所が相対的に割高に
  ↓
閉鎖する発電所がでてきた


キウォーニー原発は1974年に商業運転を開始。2011年4月から売りに出されていたが、2033年までライセンスが更新されたにもかかわらず、買い手は見つからなかった。ドミニオンはこの原発の廃炉に関連し、第3・四半期に税引後費用として2億8100万ドルを計上することを決めた。

この原発については、買い手が見つからなかったようですね。
ライセンスについては、更新されていたとなっていますので、政府の許可は下りていたのでしょう。


廃炉は経済性に基づくもの

同社のトーマス・ファレル社長兼最高経営責任者(CEO)は22日、廃炉決定について「純粋に経済性に基づくもの」と説明した。

電力価格は天然ガス相場を追うように推移し、今年は10年ぶりの安値水準となっている。

安全性は、ライセンスが更新されているので、クリアしていたのでしょう。

廃炉の理由は、経済性に基づくものとなっており、原発は安全性だけでなく価格面でも優位性がなくなってきているのでしょうね。

原発が足を引っ張っている


米国にある政策研究所(Institute for Policy Studies)のシニア・スカラー、ロバート・アルバレス氏は「安い天然ガスが豊富にあるために、老朽化した原発設備をもつ電力事業者は苦境に立たされている」と指摘。原発の維持・管理コストが天然ガスに対する競争力をそぐケースがある、と付け加えた。
(中略)
電力事業者の中で、老朽化した原発を保有をしている会社が苦境だと指摘されています。

単純に考えると減価償却が進んで、発電コストが安価になっているはずですが、維持・管理コストに費用がかかっているということですね。


事故が起こったときのことを考えると手が抜けないですしね。

では、日本の電力会社を見てみると、安価な天然ガスの調達に失敗しています。


韓国は、米国から日本の半値以下で天然ガスを購入 2012/03/23

韓国で可能なのですから、日本の電力会社は企業努力や、商社との交渉に真剣に取り組んでほしいですね。何れにしろ、世界の流れとしては、原発の電気は安価とは言えなくなっていますね。

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