住友化学千葉工場の火災 劣化ウラン保管と報道の不審な点

大量の劣化ウランが保管されている、住友化学の千葉工場で火災がありました。この報道のされ方に不思議な点があります。

生産停止命令を受けた・過去に火災がある・国内シェアが高い。

この3点だけ見ても、非常に影響・問題が大きいように思えますが、マスコミがほぼ無視していることに違和感を感じます。


概略


住友化学千葉工場で火災 劣化ウラン65トン保管 地図と場所 2012/10/17

袖ヶ浦市の、住友化学千葉工場ですが、敷地内に大量の劣化ウランを保管しています。

管理人は、住友化学は上場企業ですから、社会的な責任の観点から、マスメディアなどを通じて速やかに報道すべきであると考えています。

住友化学 千葉工場火災 劣化ウランはチッソの70倍 メディアは報道統制か 2012/10/17

マスメディアの報道は、NHK以外報道されておらず、該当の工場は、生産停止の措置を受けています。住友化学は、在庫は十分にあるとしていますが、違う見方をされている方もいます。

もし、火災が業界に影響を与える内容であれば、報道されないのは、ますます不自然であると言えるのではないではないでしょうか。

住友化学千葉工場のシェアは大きい


住友ゴムのEPDMは日本のEPDMゴム消費の約30%を担っており、今後すぐに代替品の供給を考える必要がある。経験からいうと、火災で乾燥工程が焼失し、消防署は根本的な対策をうたないと生産許可を出さないので、このEPDM工場の再開は最低でも6ヶ月後となろう。住友化学のEPDM生産能力は4万トン、日本の国内EPDM消費量は2011年で約10万トン、EPDMの輸出が7万トン、輸入が1万トンである。
今回事故のあったEPDM(▲エチレンプロピレンゴム)ですが、総生産量と住友化学のシェアと割合について業界の方が、記されています。

・差し引き  約16万トン→国内消費量 約10万トン 輸出7万トン 輸入1万トン

・住友ゴム 約4万トン シェア約30%

・工場の生産再開は半年を見込む

在庫は全量あるわけではない

住友化学のEPDM在庫量はここのところの消費減少で、現在結構あるが、消防立ち入りですぐには出荷できない。また在庫としても、すべてのグレードが半年分あるわけではない。問題はいつ再開できるかである。海外の日系ゴム会社向けの輸出も止まってしまうであろう。住友化学のEPDM工場は2000年12月にEPDM生産ラインの溶剤ヘキサンタンクで火災発生事故を起こしており、二度目に火災事故であり、消防署の対応が注目される。
化学コンビナートは、非常にでかい工場ですし、取引先の事情もありますからね。
つまり、今、取引先と影響についてやり取りをしているということなのでしょうか。

この筆者の方、おそらく業界の方と思いますが、対策まで述べられています。

対策としては、同じユニロイヤル技術でEPDMを生産している米国のLIONCOPOLYMER社(生産能力年13万トン)韓国SK化学(生産能力3.2万トン)からの輸入であろう。かなり同じグレードを生産している。

火災は二度目



住友化学工業株式会社千葉工場における火災(第4報) 総務省消防庁
 
消防庁
平成12年12月1日
19時45分現在
 
 
1 発生日時等 
  発生 平成12年12月1日 15時20分頃
  覚知 平成12年12月1日 15時47分
  鎮圧 平成12年12月1日 19時40分
 
2 発生場所 
  千葉県袖ヶ浦市北袖9番
  住友化学工業株式会社千葉工場 袖ヶ浦地区
 
3 事故概要 
  合成ゴムプラントから出火
(重合槽R102Aの下層部分のポンプ付近より出火した模様。当該装置は、ヘキサン、プロピレン、エチレンの未反応原料を分離する装置)
 プラント装置のバルブをシャットダウンし、可燃性ガスの供給を絶ち、残留分を燃焼させた。
 
4 事故原因等
  調査中
 
5 被害状況
  現在まで死傷者なし
 
6 対応状況
 ○消防庁
  16時20分 千葉県からの連絡により覚知。情報収集
  17時00分 災害対策室設置
 ○千葉県
  情報収集
 ○袖ヶ浦市消防本部
 消防隊が放水によるプラントの冷却及び泡消火薬剤による火災の消火等を実施 
 鎮圧後、約30分間冷却放水実施中。
   袖ヶ浦出場隊
    大型化学消防車1台、大型高所放水車1台及び泡原液搬送車1台、
    水槽車2台、 化学車1台、救急隊1台、普通ポンプ車1台、
    広報車2台、指揮者1台、消防長車1台、
    消防団(普通ポンプ車6台)            合計18台   
                                
 ○市原市消防局
  16時43分頃 袖ヶ浦市消防本部からの連絡に基づき、派遣要請に備え、市原市消防局姉崎消防署に配置の大型化学消防車、大型高所放水車及び泡原液搬送車を出動待機させた。

工場内には、劣化ウランを保管。
過去にも、火災事故が発生している上に、消防の生産停止命令。

生産品目の国内シェアも高く、影響が大きいように思います。

報道されないのは非常に不自然ですね。
住友化学の米倉会長が、経団連会長であることも、その理由の一つなのでしょうか。

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